夏休みの自由研究のテーマに迷っている人がいれば、スクラッチのゲーム作りに挑戦してはどうでしょうか?スクラッチ初心者の人はいきなりゲーム作りと言ってもむずかしいと思いますので、このブログで紹介しているゲームをリミックスする形でオリジナルゲームを作る方法を紹介します。
今回は「マリオカート風ゲーム」をテーマにリミックスのポイントをわかりやすく解説していきます。
自分だけのオリジナルゲームを作ってみんなに遊んでもらいましょう。
リミックスというのは、誰かが作ったプログラムをもとに自分のオリジナルのプログラムをつくるということです。自由にプログラムをリミックスできるのがスクラッチのいいところですね。
どんなゲームか確認しよう
まずはオリジナルのゲームがどんなゲームかを確認していきましょう。
まずは実際にゲームをプレイしてみてください。緑色の旗を押してスタート。スペースキーでアクセル、左右矢印キーで横に動きます。穴にはまらずにゴールを目指し、ゴールタイムを競います。
ゲームプレイしたら、次にこちらの動画で、今回のゲームがどういうプログラムで動いているかをざっくりイメージイメージしましょう。この時点では全く理解できなくても大丈夫です。そういうものかと思って聞き流してください。
今回はゲーム完成版からのリミックスの説明になりますが、ゲームをイチから作ってみようと思った人はこちらのブログを読んで挑戦してみてください。こちらのブログでは、素材だけが用意してある状態でプログラムは自分で作る解説をしています。
はじめに
まず、以下のページにアクセスしてください。
以下のようなページが出てくると思いますので、右上のリミックスボタンを押してください。
すると、以下のようなプロジェクトが作られますので、プロジェクトページを見るのボタンをクリックしてください。
そうすると、プロジェクトページに移動しますので、プロジェクトの名前を好きな名前に変更しましょう。今回は「スペシャルカートゲーム」という名前にしました。名前を変えたら中を見るのボタンを押してコードに戻りましょう。
これでリミックスの準備が整いました。ここからリミックスのポイントを簡単なものから順番に解説していきます。
BGMを変更する
まずは、ゲームのBGMを好きなものに変更していく方法を解説します。
以下のように、背景をクリックして、コードのタブをクリックすると、コードが出てきます。
ここの中の終わるまで***の音を鳴らすの部分がBGMになっています。
スクラッチで用意されているBGMに変更
まずはスクラッチで用意されているBGMに変更する方法を解説します。
以下のように音のタブをクリックし、左下のスピーカーマークにカーソルをあわせ、音を選ぶをクリックします。
すると、以下のようにスクラッチでもともと用意されている音素材の一覧が出てきます。BGMはループの中にあるので、ループを押して好きなBGMを選んでください。
選択できたら、またコードのタブに戻り、BGMの部分をクリックし、先ほど追加したBGMを選択します。最後に旗を押してBGMが変わっているか確かめましょう。
参考)スクラッチにないBGMを追加する
これでリミックスの第一歩は終了ですが、スクラッチのBGMは限られているので、もう少し違うBGMをつけたいと思う人もいるかもしれません。そういう時はスクラッチでの使用が認められているWEBサイトからBGMをダウンロードして利用するようにしましょう。
音源やBGMには著作権があります。ですので、CD音源や配信音源をスクラッチのBGMとして使用することは絶対にやってはいけませんので注意してください!
スクラッチで使えるBGMと、ダウンロードの方法については以下の記事に詳しく書いてあります。かなり多くのBGMがありますので、自分の好きな1曲を探してください。
ダウンロードが完了したら、先ほどの背景の音のタブに戻ります。
音をアップロードするを選択し、パソコンに保存したBGMを選択します。
そのあとの方法は先ほどと同じです。
カートのスピードを速くする
次に、カートのスピードを変更する方法を解説します。ターゲットのスプライトに移動してコードを見ると、以下のようなブロックがあります。オリジナルではMAXスピードが201となっていて、アクセルを踏んだとき(スペースを押したとき)の加速は3で、アクセルを離した(スペースを離した)ときの減速は2でコースアウト(緑の部分にはみ出る)すると50まで減速します。
このゲーム、実はこのターゲットがうごいていて、カートはそのうえにのっかっているだけなんです。詳しくはYoutubeで解説しているので見てみてください。
マリオカートでも、キャラによってMAXスピードや加速は変わってきますよね。これらの数字を変更して、オリジナルのカートを作りましょう。
今回の変更 MAXスピード:201→301 加速 :3→5 減速 :2→4 コースアウト :50→20
上記のように値を変更するために、以下のようにコードを書き換えます。
さらにダッシュを踏むと400まで一気に加速することになっていますが、それを500まで加速させたりするのも面白いかもしれません。どこを変えればいいか探してみてください。
出てくるブロックの順番を変える
オリジナルのゲームでは土管が5回出てきてそのあと、ダッシュ、ジャンプ、穴、ジャンプ・・・という順番でブロックが出てきますが、それはどこで決まっているのでしょうか。
実はコードの変数の下の方にブロックマップというリストがあります。リストの左にあるチェックボックスにチェックをいれると画面に数字が羅列されたリストが表示されるのがわかります。
この数字の羅列を拡大すると以下のようになっていて、実はこれが
1:土管 2:ダッシュ 3:ジャンプ 4:穴
と、なっているのです。
ですので、このリストの数字の並び方を変えると出てくるブロックの順番が変わるということになります。たとえばはじめに穴が5回連続でてくる劇ムズゲームにしようとすると、以下のように変更すればいいことになります。数字を変えて好きなようにコースを変更してください
カートをオリジナルデザインにする
次に、カートをオリジナルデザインにしましょう。ゲームをオリジナルにするためにはこれは一番大切ですね。ここではカートをオリジナルにするポイントを解説します。
ボディーやキャラクターの大きさや向きは変更せずに、色や形だけを変えるようにしましょう
カートの色を変える
まずはカートの色の変え方です。下図のようにカートのコスチュームを選択し、塗りつぶしで好きな色を指定してマウスオンして着色します。
ネームを変える
次にBINGOと書いてあるネームを変えます。
テキストツールを選択し、BINGOの部分を好きなネームに変えます。
キャラを変える
最後に、キャラを変えていきましょう。今回はクマっぽいキャラに変えます。
形の変え方については、こちらの記事で詳しく解説しています。
新たなブロックを作る
では、次に新たなブロックを作っていきましょう。オリジナルでは土管・ダッシュ・ジャンプ・穴の4種類ですが、例えばバナナを置いてスリップさせるようにする方法を解説します。バナナはあくまでも一例なのでこれを参考に自分の好きなブロックを作ってください。
バナナを描く
まずバナナを描いていきますが、ブロックのコスチュームにいき、土管を複製します。大きさの目安にするためです。
なぜ、土管が横を向いているかというと、スクラッチは進行方向が右向きなので縦スクロールゲームをつくるときは横向きにした方が便利なんです。詳しくはこちらの記事を参考にしてください
ではバナナを描いていきましょう。土管と同じくらいの大きさになるように、以下のように描きます。
できたら、土管を消して、バナナを中心に持ってきて、名前を変え、コスチュームの一番最後(6番目)にもってきます
ステージに配置してみる
ではバナナをステージに配置してみましょう、出てくるブロックの順番を変えるの章でも解説しましたが、出てくるブロックの順番はブロックマップというリストで管理しています。ブロックマップに移動して、バナナを出したいところに6という数字を入れましょう(バナナのコスチュームを6番目にしたので)今回は2列目に6を入れました。
これで、2番目にバナナが出てくるはずです。実際にプレイして確かめましょう。以下のように出てこれば成功です。
カートをスリップさせる
ではバナナに当たったときにカートをスリップさせます。ブロックのコードの中に以下のような、カートに当たった時の動きを決めるコードがあります。ここにバナナに当たった時の動きも書いていきます
拡大すると追加した部分は以下のようなコードです。バナナに触れたらスリップのメッセージを送り、スリップの音を鳴らします。
次に、スリップのメッセージを受け取ったときに、カートがスリップするようにします。
ターゲットのスプライトに移動して、以下のようにコードを追加します。
バナナに当たると、スピードが0になって右にスライドするようにコードを書いています。
以下のようにスリップできれば成功です。
挑戦してみよう
実際のマリオカートのように、スターを取ると数秒間無敵になって土管も穴もスルーできるようになるにはどうすればいいでしょうか。是非挑戦してみてください。完成すればこんな感じになります。
プロジェクトを共有しよう
自分の納得のいくゲームができたら、プロジェクトを共有しましょう。プロジェクトページに移動し、共有ボタンを押します。これで、みんながこのゲームをプレイできるようになります。
共有できたら、プロジェクトページを友達などに知らせるためにリンクをコピーしましょう。以下のようにプロジェクトを共有するとリンクをコピーのボタンが出てきますのでそこからコピーできます。
以上で、今回の解説は終わりです。是非いろいろなリミックスをして成果物を私にも共有してください。作り方でわからないことなどあれば私のスクラッチのプロフィールよりご質問ください。